四足動物は、自分で屠殺しちゃいけなくて、屠場へ持ってきなさい。~的な決まりがあるそうです。
猪やシカは害獣駆除の一環としてグレーゾーンみたいですが、食肉としてお金を介して流通させる場合は、まあ、、、前置き長くなるのでアレですが(笑)
色々あるみたいです。
今日は、我が家の豚の出荷風景です。
毎月3頭出荷してます。
前もって大きそうな3頭、目星をつけといて1頭づつ部屋から出てきてもらいます。
廊下の突き当たりにはボンゴがおります。
はい、突き当りを左に向きますと、行き止まりです。
と、ここでボッコで窓を押すと、なんだ、行き止まりじゃないじゃん。
お、先客もおるのかい?
なに、ご飯がそこにあるのかい?
朝飯まだだったからおなか減ってるんだ よいっと!
ちょちょいの。
ちょいと。
バネ蝶番とか言うのかな。
開けたらバネの力で自動で閉まる、あれです。
それまで嫁さんがコンパネ持って豚を止める役で、2人いないとできない仕事でした。
が、出産前後の出荷はさすがに無理やろってことで、このシステムは生まれました。
名付けて、「ヨメイラズ」
ウチの天ぷら4WDボンゴダンプ専用アタッチメント、かっちょいい?
こいつのおかげで最近の出荷は、カメラ片手でも鼻歌まじり。
あ、、、一応誤解のないように書かせてもらいますが、命を軽視して鼻歌とかじゃないですよ。
畜産という仕事の中で、出荷は一番やりがいのある仕事の一つですし、最も大変な仕事と言えると思います。
なんせ相手は100kg超えの巨体、まともにやったら勝ち目ナシです。
嫁さんにコンパネ持ってもらてやってた時は、よく嫁さんの持つコンパネがぶっ飛ばされて、積んだはずの豚が廊下を逆走してきてました。
そして一度「トラック、イヤっ!」と思った豚は、トラックに乗せられることを猛烈に拒否して、そこからはお互いに消耗戦の泥試合にもつれ込みます。
このシステムのおかげで豚にも出荷時のストレスもなく(下手すると打身で内出血や、急激に体温が上がりるなどで、肉質に大きく影響が出ます)、人間側も一人で楽に仕事が進むので、豚にも人にも優しいこのシステムに鼻歌(鼻高?)なのです。
ペットの死と、家畜の死は同じ死ですが、意味合いは違うと思ってます。
ペットの死はお別れ。だから悲しい。
家畜の死、、というより屠殺は、屠殺の次に目的があります。
だから、毎回シクシク泣いたりなんかはするはずもなく、元気にスムーズに気持ちよく送り出し、「いただきます」 と言って感謝して、いただくのです。
豚肉が届いたときに、パックに入った豚肉の向こうに、お皿に並んだごちそうの向こうに、命があることを想って食べていただけたら、幸いです。
P.S.本日、不覚にも屠場の帰りに右手薬指の第一関節先っちょ半分が縦にパカッと割れる怪我を負いまして、、爪ごと縦に半分に、ま、貫通はしてなくて下の方は繋がってましたけど。
知らない土地(岡山)でしたが病院にたどり着き、縫ってもらえました。
キーボード打つのが不便な状態です。
でも、お風呂入って頭も体も洗えたし、食後の皿洗いもちゃんとやりました(笑)
健康第一、注射は痛い。 あと蚊を叩くとき響く。
そんなことを、改めて感じました。
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