祝島の話

祝島は昔は、岩見島だったそうです。

どこを掘っても岩が出てくるからだそうです。
昔、嵐で島に立ち寄ったえらい人がいて、そのことを祭り4年に一度、「神舞」という大きなお祭りがあったと、祝島のドキュメンタリ映画、「祝の島(ホウリノシマ)」でやってたきがします。 そのころから、祝島になったのかなと思いながら話を聞いていました。

この島で生きていく為には、農業か漁業しかなかったはずと思います。
農業をする為には岩だらけの山を開拓し、田や畑を作らなくてはいけません。
氏本さんの巨大な石垣をみて、離島に暮らす厳しさと現実と、その中で生きていこうとする意志の強さを知りました。
ちなみに、離島なので真水は貴重です。 山が蓄えた雨水が流れる川か井戸しか、飲む為の水も田んぼの為の水もないのです。

集落の反対側に巨大な田んぼをいくつも作った理由は、そこに水があったからだそうです。

~豚飼いと天ぷらカーと子育て~ 桜の山農場のブログ
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島で、一番大きな田んぼなんだそうです。

大きな田を作るためには、より高く石垣を組まなくてはいけません。
きっと、後々の田んぼ仕事を効率よく行う為に、膨大な時間が費やされたことでしょう。

お昼前の豚見学の後、山平さんのお店のホールで長いこと働いていて、その後なんとこの祝島に移り住んだ タカちゃん が始めた 「こいわい食堂」 でランチをいただきました。

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この 「こいわい食堂」 は、祝島ではじめてとなるお食事を提供するお店なんだそうです。 今はもう一軒できたそうですが、祝島でお金払って食事するところはここか、もう一軒しかないということです。
島に、新しく若い人が入ってくることの、象徴的な変化だったんだろうと思います。

なんとその食堂は、氏本さんの家の庭にある蔵の、横の物置を改造した、本当に小さな空間にありました。

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左の戸が「こいわい食堂」 右の戸が蔵。

この二日間、近くでみていて良く分かりました。
タカちゃんは、沢山の島の人からホントに愛されて、娘のように可愛がってもらっています。 なかでも氏本さんの存在は大きく、良き理解者であり、相談役であり、盾であり、親方であり、親父のような存在でした。

ここでだいぶ繋がりました。

僕としては今回の渡島、原発問題のメッカの祝島に来れたことと、とびっきり個性的な豚飼いを見せてもらえるという2つの、ものすごく濃い意味がある旅なのです。

山平さんとこで働いてたタカちゃん経由で、氏本さんの豚を 「山人」 が使って、その繋がりで今回のご縁をいただいたわけでして、広島からタカちゃんの師匠が来るということで、タカちゃんを良くしてくれてる人たち総出の大歓迎、VIP待遇でした。
僕は、トラの前ではなく後ろを歩くキツネ状態で、ありがたい限りでした(笑)

どこでどう綱がるか分からないものです。。

「こいわい食堂」では、島で唯一の女漁師さんが一本釣りした鯛のお造りがババーーン!  

、、、島のバーさん達がおもてなししてくれてる中、ここでカメラを出すのはナンセンスと思い、写真はこここからアリマセン!

鯛、メッチャ美味かった♪

あと、ウニにナマコにアジ。。

タカちゃんは、自分が島で出してるランチを山平さんに食べてもらう為すごく頑張っていましたが、鯛に持ってかれたと苦笑いです。
でもタカちゃんの料理も、とても素朴で美味しかったです。
島の食材と、キチンとした調味料を使った1日5食限定のランチです。
祝島に訪れた際には、「こいわい食堂」 ぜひお立ち寄りください!

「こいわい食堂」の隣は、蔵です。
昔は、島で沢山お米を作っていた氏本家のお米の貯蔵庫だったのでしょう。
今は、氏本さんのオシャレなバーになっています(驚)
一本釣りの鯛のお造りがあって日本酒が飲めないフラストレーションを抱えた親方2人は、早々に蔵で酒飲み体制に入りました。
僕に許された言葉は 「Yes!」 飲みでしょう♪
コーヒーカップに半分コーヒーを残したまま、木彫りのオチョコでウォーミングアップが始まり、体が温まったところでちょいちょいっと豚の出荷を済ませ、民宿で食事と風呂を頂き、8時から本格的に4人で美味しいお酒をいただく時間となりました。

昼は魚をいただき、夜は肉を喰らいます。
氏本さんの豚のベーコン、ソーセージ、ハンバーグ!
そして僕のお土産の肩ロースとロースのしゃぶしゃぶ。

慣行養豚と比べると、限りなく近いスタンスの我が家と氏本さんとの豚飼いですが、肉質には大きな違いがありました。
氏本さんの豚肉は、超低たん白、低カロリーで長期飼育、なおかつ放牧の為、ほとんど脂肪がなく、肉は硬く、そしてすごく赤身に旨みがある肉でした。

我が家の肉も、やはり低たん白、低カロリーのため長期飼育ですが、餌自体は麦主体のため脂は多く付いています。長期飼育の為、クレームの対象になるほど脂が多いです。 赤身は氏本さんの肉を食べた後でしたので食感はとてもやわらかく、味は薄く感じました。脂は我な
がら美味しかったです。

僕も、我が家のお肉を食べてくれる人と話す機会があると伝えます。
美味しいお肉を作るのが目的ではなく、いまある環境で輸入穀物に頼らず、健康で安心安全な豚をお届けするのがコンセプトです。 で、結果できた肉がこれですと。
氏本さんも、まったく同じことをおっしゃっていました。

祝島の棚田と、氏本さんの豚飼いとスタンスに、言葉にできないくらい力をもらいまして、その夜はおもわず飲み過ぎてしまいました。。

翌日、フェリーの時間は12時半。
氏本さんもタカちゃんも、いつもの日常でやること沢山です。
山平さんと、島内をブラブラ歩きます。

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集落があるのは、港がある地域の島の中のほんの一部です。
その狭い地域に沢山の家が建ち並ぶ為、そして岩を家々の石垣にしている為、町の中はこんな景色が多いです。
まるで、竹富島にいるみたいですねという話になります。
ホントに、風因気というか空気が似ていました。

あんまり暇そうだったので、タカちゃんが元酒蔵の杜氏さんのお宅に連れてってくれます。
「山人」は日本酒メインの和食のお店なので。
そこで小一時間、日本酒の話からこの島の話、そして原発の話など、ものすごく濃い時間を過ごせました。
原発に関してはフラットな状態の山平さんが、ガンガン質問してくれたおかげですごく自然にコアな部分にせまります。原発誘致が決まった当時の話や、原発が作られてしまったらどう思うのかなど。。

いま、こんな会話を出来てる事が信じられなくて、幽体離脱してちょっと上から自分を見下ろしてる気分でした。

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祝島の町を見下ろせる小学校からの写真です。 +α。

方向はもしかしたら違うかもしれんですが、原発ができたらここから見えるとこで稼動してるのでしょう。

この島は、離島という不便で過酷な状況で生き抜いてきた歴史があり、文化がありました。
そして、島人全員が親戚というくらいの豊かな人間関係が今もあります。
それは、タカちゃんのとこに遊びに来た我々を迎えてくれた島の人のおもてなしで感じれました。
今の日本が忘れてしまっている、食べる為に働き、作り出し、生きてく為に必要なお金を稼ぐという、シンプルな暮らしがここにはまだ、あります。
そうやって生きていけることは、とても幸せな生き方です。
だから僕も、自給的な暮らしをしたいんだと思います。

僕は子供が生まれ、子供の代に原発問題のバトンを渡したくないと強く思いました。
僕達の時代の電気エネルギーを得る為に、1000年以上も続くゴミの管理と金銭的負担と放射能汚染という恐怖のバトンです。

でも今回の祝島への旅で、ここの島の暮らしも、壊さないで欲しいという想いも新たに芽生えました。
平均年齢75歳、生きるのに不便で厳しい離島という場所ですが、新たにこの地に住む決心をしたタカちゃんを知りました。

人間は欲深い生き物です。
お金という便利な道具を持つことで、食べ物を作らなくても飢えることは無くなりました。 次第に生きる目的は、生きる為ではなく生きていく為に必要なお金を稼ぐことにシフトしていきます。 
お金があれば、沢山の便利なものも手に入ります。

動物の雄は群れの中で、一番になりたいと願います。
自分の遺伝子を沢山残せる為ですし、それは生きる目的であり、欲であり、それが生きる為の力です。
人間はかしこいので、沢山の便利なモノと決まりを作りましたが、やはり動物としての本来の欲で生きる、ただの動物には違いありません。
宇宙まで行くことを可能とした人間の集まってる都会は、現代人の欲望の縮図です。

そこで生きている人は、、
身に余るほどのお金を持ち、車や洋服や、、理性を失ったかのように、でもそれが豊かさと思い社会の歯車の一部となり、知らない間に生きる目的さえも見失うほど働き、本当に大切な人と過ごす時間を失い。

そんな風にみてしまいます。

今の時代に、離島という環境で豊かに暮らす祝島は、とても多くのメッセージがあるのではないでしょうか。

そんなことを、何度も感じました。

これにて祝島渡島記、終わりです。
後半は眠くてイマイチまとまりが無いですが、気持ちは連ねましたのでご勘弁ください。

いろいろ言葉足らずでスミマセン!

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