祝島にいって来ました。

みなさまご存知の方も多いと思いますが、我が家の豚飼いは 「地域循環による豚飼い」 です。

豚肉の表示の中で、「出荷前30日の薬は不使用」 や 「遺伝子組み換え飼料不使用」 などの表示が多い中、「地域循環、、って何のこと、、?」 と思われる方も多いと思います。
じつは、これらの言葉の違いには、「特別栽培米」 と 「無農薬米」 という言葉に勝るとも劣らない大きな言葉の見えない距離があるのです。
(お米の言葉の場合、薬の使用量を本来よりも大幅に減らしているか、全く使っていないかという違いがあります。 言葉から受けるイメージはあまり違いないですが、手間は天と地ほど違うのです。モノは言いようですが、「特別栽培米」はズルい言葉です。)

遠い国で作られた「穀物」を大量のエネルギーを使って日本に運び、家畜に24時間餌として与え続けて短時間で肥育し、まるで工場のように「生き物」を「食べ物」にかえて供給し続けているのが、今の日本の畜産の現状です。
家畜用の「穀物」は、極端な言い方をすると 「石油」 と 「水」 と 「薬」 で作られています。
「穀物」 を作り日本に運び家畜に与えること自体、遺伝子組み換えであろうとなかろうと膨大なエネルギーが必要とされます。
そういう目でみると、地球の裏側から運ばれてきた穀物を食べさせて生み出される「肉」や「卵」や「牛乳」が、いつでもスーパーに溢れている現状がいつまで続くのでしょうか。。

そんな身近な食べ物をとおして、エネルギー問題と自分の感じる「今」の食の問題を発信できたら!という思いも込めて、我が家の豚飼いは輸入穀物に頼らず、地元からでる食品残渣を地域のお店から分けてもらい、身の回りにある 「本来ならば捨てられているモノ」 を餌として育てています。

しかし、配合飼料のようにキッチリとした飼料計算(生育に必要なカロリーや蛋白、アミノ酸等)は、日々、中身の変わる食品残渣主体の餌では計算が難しく、またそれでもおおよその数字を出すも全く必要なカロリー、蛋白に達しない為、決まった期間内で豚を仕上げる、、という理想もはかなくく消えさり(笑)、結果、長期肥育の個性的な豚を沢山の人に食べていただいている現状です。

何千頭、何万頭と一箇所の農場に飼育されているような慣行養豚では、出荷予定日から1週間遅れてしまうだけで、餌代がものすごい金額の「無駄な出費」となってしまいます。
そのため、9割以上輸入穀物で作られたキチンと飼料計算された配合飼料が与えられています。
発育の障害となる様々な病気を未然に防ぐ為に、また少しでも様子のおかしい豚がいた場合には 「抗生物質」 で対処、予防しています。
ある程度の大きさになるまでにつまずかないのが、肥育の大切なポイントです。
「出荷前○○日薬不使用」は、さほど難しくないのではと表示をみる度思ってしまいます。

繁殖も、きちんと決まったテンポで子供を産んでもらうためホルモン剤などで間違いない「発情」~「種付け」や、出産時の事故を防ぐ為の「分娩促進剤(ホルモン剤)」が日常的に使用されています。

そういった薬の類も、動物本来が持つ力を身につけてもらうための環境を整えることで、我が家では一切使用せずに育てていけています。

そんな我が家のこだわり養豚ですが、実はお隣の山口県の祝島に、似たようなスタイルで豚飼いをしている方がいることを、何度か雑誌でお目にかかる事がありました。
祝島の方と自分も合わせ、食品残渣だけで豚を育て、薬にも頼らない意識ある豚飼い農家を、僕は日本で7軒しか知りません。 (この道を目指すにあたり、かなり調べたし、実際に当時知ってた3軒は伺ったりもしたんですよ~。)
あ、ちなみに九州2軒、中国2軒、関東2軒、北海道1軒です。
(他にも 「こんな養豚農家がいる!」 なんて話があれば、ぜひ教えてください。)

そしてこの度、祝島の豚飼いを見学させてもらう機会に恵まれました。

これまたご存知の方も多いと思いますが、いま山口県の上関周辺や祝島では原子力発電所の建設が大きな問題になっているところです。
原発の話しの始まりは29年前に原発誘致が決まったときから始まります。島の対岸に建設される予定の原発に当初から反対の姿勢を貫きとおしている島民の方々。
そんな中、キチンとした話し合いや合意が行われないまま昨年、本格的な着工の準備に取り掛かった中国電力に、真っ向から反対と身体を盾にして訴え続ける祝島の人たちと、原発問題とは少し違う視点から出会えるという意味でも、今回の渡島は僕にとってすごく意味があるものになりました。

祝島渡島記、何回かに分けてブログにしていきたいと思っています。

事実と異なる記述等出てくるかもしれません。
その時はよろしくご指導お願いいたします。

2 Comments

桜の山農場

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>sugi-hayamaさん
コメントありがとうございます。
なんとか書き上げましたが、寒い中震えながらかいてたのでえらく肩が懲りました(笑)
読んでもらえたら、うれしいです。

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